ミサイルの誘導方式。どうやって追尾しているの?

標的をロックオンして発射すると自動で追尾し破壊する為に作られたのがミサイルです。ではミサイルはどうやって自分から逃げる標的を追尾しているのでしょうか?

撃ったら勝手に追尾してくれるイメージがあるミサイルですが、全てがそのようなミサイルではないのです。様々なミサイルの誘導方式を紹介したいと思います。

(画像引用元:http://blog.goo.ne.jp)

電波ホーミング誘導方式


電波を使い敵を追尾します。基本的な仕組みとしてはレーダーのようなもので、跳ね返ってきた電波ををもとに敵の位置を補足し追尾します。この電波ホーミング誘導方式にも大きく3つ種類があります。

  • アクティブ方式

ミサイルが自分で電波を飛ばし跳ね返ってきた電波をもとに追尾する方式です。ミサイルにレーダー装置が積んであるようなものなので一発のコストが高くなりますが、ファイア・アンド・フォーゲット、通称「撃ちっ放し能力」という発射してからは何もしなくてもミサイルが勝手に追尾してくれる能力が高く発射してからすぐにその場を離脱できるという利点があります。

  • セミアクティブ方式

ミサイルの発射母体が敵に電波を当てミサイルは敵から跳ね返ってきた電波を元に追尾する方式です。ミサイルは電波を発信することなく跳ね返ってくる電波をもとに飛行するだけなのであまり高度な技術が必要なく最も早く実現されたミサイルはこの方式だったそうです。欠点としてはミサイルが敵に向かっている間は常に発射母体が電波を目標に照射し続けなければならないので発射してすぐの離脱ができず発射地点を特定され攻撃される可能性があります。そのため現在は、途中まではミサイルが自律飛行し目標に近づいたあたりから電波を照射し誘導するという方式になっているようです。

  • パッシブ方式

敵が発信している電波をもとに追尾する方式です。主に敵のレーダー基地を目標にした対地ミサイルに使われます。敵の使用している電波の周波数を事前偵察や攻撃時に発射母体が特定しその周波数を追尾するようミサイルに設定し発射します。

光波ホーミング誘導方式


光を使って誘導する方式で赤外線や画像認識で敵を補足し追尾します。電波を使ったものよりも射程は短くなります。これも大きく2つに分けられます。

  • パッシブ方式

赤外線ホーミング(IRH)誘導は、標的が車両や船舶の場合は高温の機関部、航空機の場合はジェットエンジンからの高温な排気ガス、空力加熱という空気中を高速移動すると空気が圧縮され加熱する現象により発生する熱の赤外線をもとに追尾します。また、大気圏へ再突入してくる弾道ミサイルも空力加熱の熱をもとに追尾することが可能です。

画像誘導の場合は人が指定した部分の形状を認識しミサイルは先端についたカメラでその形状のものを目標として追尾します。現在では途中まではGPS誘導、目標に近づいた段階でミサイルから無線で飛んできた映像をもとにロックオンする標的を選択するという方式のものがあるようです。衛星通信を使用し映像を飛ばすミサイルもあり1000km離れた場所からロックオン作業を行うことも可能です。

  • セミアクティブ方式

発射母体または他の端末からレーザーを目標に照射し、反射したレーザーを元にミサイルが追尾する方式です。電波ホーミング誘導のセミアクティブ方式と同様に着弾までレーザーを目標に当て続けなければなりません。ミサイルだけでなく爆撃地点の指定などにもレーザー誘導は使われています。

プログラム誘導


巡行ミサイルなどい使われる方式であらかじめ目標の位置、飛行ルートなどを設定し発射するとミサイルは設定された飛行ルートをたどり目標まで向かいます。飛行中はGPS・地形照合(あらかじめ設定された地形と比較する)・恒星観測航法(天体観測をしながらあらかじめ設定された星の位置と照合する)という手法を使用し自身の位置を把握しています。

複合誘導


ミサイルに搭載されたカメラやセンサーからの情報を一旦、発射母体に送信し高性能なコンピュータで誘導計算した情報をミサイルに送信し誘導するという方式です。ミサイル自身に高性能なコンピュータを積む必要が無く一発当たりのコストが抑えることが可能です。ちなみに北朝鮮がミサイルを発射するかもしれないというときに自衛隊が配備する地対空ミサイル「PAC3」はこの方式のミサイルです。

 

 

ミサイルが敵を追尾するのも様々な方法がありそれぞれ特徴があるのがわかっていただけたでしょうか?それぞれ得意不得意があるようですのでその時の状況によって使い分けるのでしょう。

戦闘機のパイロットはミサイルに追尾されたら生きている心地がしないでしょうね。。。

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